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AI EXPERIMENT

AI要件定義ヒアリングの設計改善で”終わらない質問”を解消

AIに要件定義のヒアリングを任せたところ、質問が無限に続く問題が発生。
ヒアリング項目のチェックリスト化・具体例の提示・最大15問の上限設定により、
AIが自律的にゴールを判断できるプロンプト設計を確立しました。

プロンプトエンジニアリング ChatGPT 要件定義 ヒアリング設計
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01
CHALLENGE

課題

AIヒアリングが”終わらない”問題

既存サイトの改修プロジェクトにおいて、AIに要件定義のヒアリングを担当させるプロンプトを作成しました。
しかし実際に運用したところ、以下の深刻な問題が発生しました。

  • ヒアリングが無限に続く — AIがいつ終了すべきか判断できず、延々と質問を繰り返す
  • 質問内容の重複 — 同じ趣旨の質問が何度も出現し、ユーザーが回答に疲弊
  • 進捗の不透明さ — 全体のうちどこまで完了したかが把握できず、ゴールが見えない

初期プロンプト(抜粋)

当初は以下のようなプロンプトでAIに指示していました。

■ 基本方針
1. 一問一答形式で進めること
2. 1回のやりとりで質問は必ず1つだけにすること
3. ユーザーが答えやすい具体的な質問にすること
4. 曖昧な表現があれば必ず言語化して確認すること
5. 会話で出ていない内容を推測・補完しないこと

■ 進め方
ステップ1:プロジェクト概要の確認
ステップ2:背景・動機の確認
ステップ3:成功状態の定義
ステップ4:現状(As-Is)の確認
ステップ5:理想状態(To-Be)
ステップ6:スコープ確定
ステップ7:機能要件整理
ステップ8:非機能要件

一見すると構造的に見えますが、各ステップ内の質問数に上限がなく、
「曖昧なら深掘りする」というルールがAIの終了判断を阻害していました。
ステップ4だけで10問以上の質問が発生するケースもあり、全体の終わりが見えない設計でした。

02
APPROACH

アプローチ

チェックリスト方式 × 上限設定でAIに”ゴール”を与える

失敗の原因は「AIが終わりを判断できる設計がない」ことでした。
以下の3つの改善を施した改訂版プロンプトを設計しました。

改善1:ヒアリング項目のチェックリスト化

ステップ制(質問数が不定)をやめ、全項目を5カテゴリ・15項目に固定しました。

■ 要件定義チェックリスト

【A. プロジェクト概要】
 - A1. 何を作る/改善するのか
 - A2. 対象ユーザーは誰か
 - A3. 利用シーンは何か

【B. 背景・目的】
 - B1. なぜやりたいのか(背景)
 - B2. 現在の課題は何か
 - B3. 成功したと言える状態は何か

【C. スコープ】
 - C1. 今回やる範囲
 - C2. 今回やらない範囲
 - C3. 将来拡張予定の有無

【D. 主要機能(MVP)】
 - D1〜D5(必須機能、データ保存、権限区分)

【E. 非機能要件】
 - E1〜E5(利用人数、性能、セキュリティ等)

改善2:具体例付き質問テンプレート

各質問に回答例を添付し、ユーザーが「何を答えればいいか」を直感的に理解できるようにしました。

■ 質問形式テンプレート(必ず守る)

【質問:A1 何を作る/改善するのか】

例:
・企業のコーポレートサイトを新規作成
・既存ECサイトのリニューアル
・社内の勤怠管理システムを新規構築
・顧客管理をExcelからWebシステムへ移行

※上記は例です。近いものがあれば教えてください。

改善3:明確な収束ルール

初期版にはなかった「終了条件」を明示的に追加しました。

■ 収束ルール

以下のいずれかで終了する:
1. 必須項目(A1 / B3 / C1 / D1 / E1)が埋まった
2. 合計15問に達した

未確定事項は「未確定事項」として整理する。

さらに、毎回の応答で「回答済み」「未回答」の進捗を表示させることで、
ユーザー側もゴールまでの距離を把握できるようにしました。

03
OUTCOME

成果

15問以内で要件定義を完了、回答負荷も大幅軽減

改訂版プロンプトにより、以下の改善を実現しました。

  • ヒアリングの有限化 — 質問数の上限が明確になり、”終わらない問題”が解消
  • 進捗の可視化 — 15問中何問目かが常に表示され、ゴールまでの距離が明確に
  • 回答負荷の軽減 — 具体例付きの質問により、ユーザーが迷わず回答できるようになった
  • 構造化された成果物の自動出力 — ヒアリング完了後、要件定義書が自動で整理・出力された

実際に出力された要件定義書

改訂版プロンプトを使い、実際の改修プロジェクト(既存WordPressサイトへの実証実験コンテンツ追加)でヒアリングを実施した結果、以下の要件定義書が出力されました。

プロジェクト概要

既存のWordPressサイトにAI駆動の実証実験コンテンツを掲載する仕組みを追加する。

  • 対象ユーザー:システム開発会社
  • 目的:興味を喚起し、問い合わせに繋げる営業フックとして活用

背景・目的

  • システム開発案件の受注を増やしたい
  • 現在は対面営業中心で、Web経由の顧客獲得ができていない
  • 成功状態:「実証実験に興味があり、一度話を聞きたい」という問い合わせが増えること

スコープ

やること:

  • 既存WordPressを活用
  • 実証実験用カスタム投稿機能の実装
  • TOPページに実証実験一覧表示
  • 詳細ページ作成(「課題/アプローチ/成果」で構造化表示)
  • 詳細ページに問い合わせボタンを固定表示

やらないこと:

  • 実証実験以外のページ改修
  • 英語版対応・会員機能・将来的拡張設計

主要機能(MVP)

  • 実証実験一覧表示(TOP)
  • 実証実験詳細ページ表示(課題・アプローチ・成果)
  • 各詳細ページに問い合わせボタン固定表示
  • WordPress管理画面から投稿可能(カスタムCMS)

非機能要件

  • 想定アクセス:少数(営業補助用途)
  • スマホ最適化:必須
  • 特別なセキュリティ要件:なし
  • 運用体制:社内1名が不定期投稿

未確定事項

  • 成功指標(KPI)の数値化
  • WordPress内実装か、note活用かの最終決定
  • 問い合わせ導線の具体設計(既存フォーム流用 or 専用導線設計)

AIにヒアリングを任せる場合、「自由に深掘りさせる」のではなく、
事前にゴールと項目を定義し、AIが終了を判断しやすい設計にすることが重要という知見を得ました。

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